第三回配布インク




シリンジを手に入れました

シリンジ

インク注入用のシリンジが欲しいと思っていましたが手に入りません
先月娘が、父の日にプレゼントは何がいいか聞いてきましたので
コンバーター2個をお願いして、たぶん
福岡天神のインキューブかロフトなら在庫があると伝え
その時万年筆 売場の人にインクの注入に使う
シリンジが取り扱っていないか尋ねてもらったのです
インキューブで教えて頂いたそうで、なんと・・・
100円ショップの化粧品関係のコーナーにありました。




没食子原液No.2

筆記文書

一回目に配布頂いた原液(以下、原液No.1)と比べると、若干黒ずんだ液体です。定着するとどちらも「薄墨色」で、色合いなど違いは感じられません。でも透明に近いのは同じですから、「知る」の字を書くとき「矢」を突き出して書いたりしました

このあぶり出しのようなインクつまり「没食子」については、当HPのトップページを飾っています「レンブラントの素描」をレタッチされた方の解説があります。大変参考になりますのでご紹介いたします。




「アイアン・ゴル・インク(iron gall ink)について 日本名を没食子(もっしょくし)インクと言います。 英語名、日本名ともに聞きなれない名前だと思います。

このインクは、硫化鉄、タンニン系の物質、アラビアゴム、水分などから出来ているものです。 筆記用の中心的インクとして西欧で、11世紀頃 から20世紀中頃まで使い続けられていたインクです。 万年筆用のインク、ブルーブラックがこれにあたり ました。

このインク、上の成分だけでは、透明に近いものだ そうです。 書いて初めて色が出る。 これでは不便なので、ブルーの染料を入れてある そうです。 現在のブルーブラックでこの成分のものは、ほとんど ないようです。

このアイアン・ゴル・インクの良さは、耐久性、耐水性 があるところです。 ただ、大きな欠点がありまして、長い間に硫酸分が分離 してしまい、紙をボロボロにしてしまうそうです。 現在、古い重要な資料の保存がこのことで問題になって いるようです。

また、色も黒から茶色へ退色してします欠点も あるようです。 レンブラントの素描なども、当初からあれほどの 茶色ではなっかたと推測されている方もいます。」

http://www.site-andoh.com/Rembrandt.html




melon?

ラジエターの不凍液のような、サラサラの緑の液体です。たぶん傾斜板がなければインクフローが多すぎて大変でしょう。 なんて、いかにもカリグラフィーが上手そうですが、実は傾斜板なるものを最近知りました。

これまでに九色のインクを配布していただきましたが裏抜けなんて問題は一切起きていません。HPに掲載しない筆記文は裏表  ビッシリ書いています。これが普通と思っていましたが、がりぃさんやstoneさんのブログを拝見すると、大変なことだと気づかされます。 サラサラの液体が紙の裏まで浸透せずに定着する訳であります、そうか、なるほど〜〜( 絶句・・・・です )。

原稿を拡大していただくと分かりますが、運筆により緑の色合いが濃いくなったり薄くなったりします。絶品なのです





orange?

筆記した文字の向こう側に私の意識はあるようです

「・・・の次に置かれた・・・概念が・・・」

視線はインクの色に注がれており

しだいにセピア調の薄茶色が言葉に変化して定着します





その昔、通称ゾンダンという酒飲みがいました。面白い喋りで学生さんに大人気のいい人です。たぶん万年筆大好きだった筈で、おそらくモンブランを使っていたであろうと推測しています。この御仁、一つだけ気に入らないことがあります。

では先生、一言どうぞ

『たとえば英語のinkを、近頃の人は、正しいつもりでインクと言いますが、私たちの頃にはインキと言ったものです。kは[ク]だ、[キ]なんて変だ、などというなかれ、それは笑うほうがおかしい。インと言ったら、言った口は[イ]の恰好をしている。その恰好のままでkと喉の奥を弾いてごらんなさい、どうしたって[キ]みたいな音が出るじゃありませんか。それを、inと言った後に、わざわざ口恰好をuのように変えて、それから[ク]だなんて言うのは、だいいち英語の発音を知らない大馬鹿野郎のすることです。だから、[インク]は誤り、[インキ]が正しいのです。』「標準初等ドイツ語講座」1947年(昭和22年)刊より





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